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第七回永楽館歌舞伎 一.桂川連理柵 帯屋 [歌舞伎]

長いですよ。

帯屋の主人、長右衛門(愛之助)は父・繁斎(當十郎)の養子。
父の後妻・おとせ(寿治郎)とその子・儀兵衛(千次郎)に日々嫌がらせをされている。
それでも今は隠居した父に代わって妻おきぬ(吉弥)とともに店を守る…

で、その意地悪親子に店の金を盗んだと濡れ衣を着せられ(本当はおとせが盗んでる)、
でも長右衛門は店のお金を一部使い込んでしまっているので親子に強く出ることもできず、
さらにその店のお金は奥さんの弟のために使っているので、おおっぴらに言うこともできない。

そのうち、隣の店の年端もゆかぬ若い娘・お半(壱太郎)との仲を、
お半から来た「長さままいる」というお文を証拠にネチネチネチネチやられる長右衛門。
そのお文は、おきぬの機転で隣の店の丁稚・長吉(壱太郎)宛のものだということで一件落着。
お金の件も、みんなうすうす誰がやったのか気づいており、
あまりにもひどい意地悪親子の振舞に耐えかねた繁斎の怒りがついに爆発、
もともと奉公人だったおとせを いい加減にしないと奉公人に戻すぞ!! と一喝。
結局意地悪親子は家から叩き出されます。いい気味だ。

この意地悪親子がねぇ…本当にむかつくんですよ。
特に儀兵衛はまったくかわいげもなく、ただただ底意地の悪い、憎たらしい、
甘やかされてねじ曲がって育ったドラ息子という感じで、あーもう思い出すだけで腹が立つ。
演じた千次郎さんが上手だったからなんでしょうけども。
おとせも同じくらい嫌な人なのですが、時々出る捨て台詞のような一言がおかしくてつい笑いが。

丁稚長吉はカズくんがお半と二役で演じています。
いかにもダメそうな感じの丁稚役がかわいらしかったです。
儀兵衛に お前のような前髪の洟垂が色事なんてとんでもない と馬鹿にされるものの
お芝居ではたくさんの前髪の男が色事をしてるじゃないか と言い負かすところ、すっきりしました。
その、例に挙げられる前髪の役柄がみんな男前ばかりなのもまたおかしかったですね。

さて、お金の件は一応落ち着いたけれど、
長右衛門とお半は本当に深い仲になっており、しかもお半のお腹には…なのです。
それも、たまたま同じ宿に泊まっていたお半が、例の丁稚長吉に追い回されて困った挙句
長右衛門の部屋にかくまってもらっていたところ、魔が差した長右衛門が・・・・・・・・みたいな。
長右衛門は40過ぎ、お半ちゃんはまだ14歳くらいなんですよ、これが。

妻おきぬはこのことに気づいており、でも自分が騒ぎ立てると
あの意地悪婆さんの耳に入るし、繁斎のことも悲しませてしまう、だから黙っていたのです。
あぁぁ、なんていい奥さんなんだ。
しかも、夫の身を案じてお百度をしたり、どうか見捨てないでくれと泣き崩れたり…
こんないい奥さんがいるのになんで…と見ているこっちが悲しくなっちゃいました。

そんないい奥さんを演じる吉弥さん、よかったですね~。
意地悪な姑の仕打ちに耐え、必死に夫を支える姿。
このおきぬさんが健気でいい奥さんな分、長右衛門がなぁ…と。

思いつめる長右衛門に、一眠りして落ち着いたほうが、と言っておきぬは台所へ。
そこへなんとお半が。
お半はもう死ぬ覚悟で長右衛門(長右衛門も死のうとしてる)にお別れをしに来たのです。

さっきの洟垂姿と違って、若く、かわいらしいお半に扮するカズくん。
この洟垂姿とかわいいお半を同じ俳優が演じて
そのギャップを見るのもこの演目の楽しみの一つなんだそうですね。

お半が眠っている長右衛門を起こすのですが、 おじさん、おじさん と呼んで起こすんですよ。
おじさんて…この呼び方で二人の年の差をグッと実感しましたね。

ただならぬお半の様子に、彼女を追いかけようと外に出たところ、そこに遺書が。
それを読んで、死ぬなら一緒に、と長右衛門はお半を追っていくのでした、というわけです。

個人的には え?あんないい奥さんいるのに若い子のほうへ!?そして心中!?!?というのと
冒頭の後妻さん親子が異常にむかつくのであまり好きな話ではなかったですかね…。
愛之助さんは終始責められたりじっと耐えている役で
困り果てて青ざめている感じは影があってちょっと素敵でしたが、いかんせん話の内容が…。
でもこの演目、松嶋屋と成駒屋にとってはとても大切な演目なんだそうです。
そういうのを聞くと、めったにかからない、大切な演目が見られてよかった、と思う単純な私でした。

出石城.jpg


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開演前 [歌舞伎]

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雨がかなり降っています。
早々に街ブラをきりあげて永楽館に入りました。

いつもより舞台の真ん中より遠いうえに二列目(マス自体は一番前)なので
少々ふてくされていましたが
よく取れたね などと地元の方から言われると、そんなことも言ってられないな、と。
やっぱり一度でも最前列の真ん中とかに座ってしまうといけませんな。

今回からイヤホンガイドの貸出が始まってるようです。
愛之助さんのトーク入りということで売れ行き?好調の模様。
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趣向の華 ファイナル公演 二日目の雑感 [歌舞伎]

まず開幕のご挨拶では勘十郎さんがご子息をだっこして登場。
とってもかわいい赤ちゃん!将来が楽しみですなぁ。

一.小梅と一重

これはご出演のみなさんそれぞれの魅力が前面に出ていた演目でした。
歌昇くんの凛々しさ、米吉くんのかわいらしさが際立ってました。
脇を固める梅乃さん、出番は少ないけれど萬太郎くんもよかったですね。
カズくんの酔ったふうな演技もとてもよくて、役柄自体もなんとも切ない感じで、
ぜひこれは本興行で見てみたいお芝居です。
そして梅枝くんはなんか見ているうちに玉三郎さんに見えてきました。
貫禄といい舞台に立っている雰囲気といい、いやいや、ほんと玉三郎さんぽかったですよ。

二.怪談蚊喰鳥

前日のトークショーでさんざん 後味の悪い芝居 と言っていたのですが
そこまで後味の悪さは感じなかったですね。だからってよくもなかったけど。
たとえて言うなら 吹雪峠 のような、人間の汚い部分が前面に出たお芝居。
これは吹雪峠と違ってもろにお金がからんでくるので余計に汚さが感じられました。
この座組では明らかにお兄さんである亀三郎・亀寿兄弟はさすがの貫禄。
ここにもカズくん出てましたが、このけだるい感じのカズくんもまたなんとも言えずいいのです。
あの気迫みなぎるお囃子担当と同一人物とは思えない…。
あと、このお芝居は種之助くんの薄気味悪さがアクセントになっていたような。
たまにしか出てこないのですが、出てきたら出てきたで強い印象が残りました。
やっぱりうまいなぁ。そして又五郎さんにそっくり。

三.花の万華鏡

「後味の悪い芝居でお帰りいただくわけにはいかないので」
最後はこの明るい演目で打ち出しです。
宝塚の方が演出を担当された、宝塚のレビューの歌舞伎版。
なんたって 麗美遊(レビュー) ですし。
ここではカズくんと新悟くんの下駄タップ的な踊りをはじめ、若手総出演の明るい、楽しい踊りでした。
これも梅丸くんが出てくれば梅丸くんばかりみていました。
だってもう本当に美少年なんだもの(ハート)

三味線ほか、歌舞伎の鳴り物と普通のバンドとかで使うドラムセットも使い、にぎやかです。
でも下駄タップ的な踊りの肝心な下駄を鳴らしているところで
ドラムも一緒にドコドコ鳴っていて下駄の音が聞こえづらかったかも。
下駄の音を聞かすのが目的じゃなかったのかもしれないけど、
せっかく二人がカンカンやっているのだから
「高坏」のアレみたいに下駄のカンカン音が聞きたかったかも。

カズくんがこういうことをやっているとちょっとフラメンコっぽい雰囲気が出て、
なんとなくシスティーナのフラメンコを思い出しました。
そういえば10月の松竹座は GOEMON がかかりますね。
フラメンコ、見たいけども永楽館があるのでね。

やっぱりその日最後の演目は賑々しく!この日は楽しい気分で帰れましたとさ。
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趣向の華 ファイナル公演 初日の雑感 [歌舞伎]

一.表裏おうち騒動

染五郎さん作のお話しでしたが、正直、よくわからなかったです…。
だいぶ前に書いてPCの中で眠っていた作品だそうで。
趣向の華ならでは、という感じでしょうか。

二.トークショー

第一回目から振り返る時間。
会主お三方と各回に出演した若手のみなさんが数名ずつ出てきてトーク。
玉太郎くんがすごくしっかりしてましたなぁ。舞台に出てないと不安とか言ってたし。
何回か前に豆腐小僧をやってたときはまだまだ小さかったのに。
この後の演奏での三味線も、お兄さんたちと並んでるとひとりポコッと小さくて、
でも一生懸命弾いていてかわいかったです。
そして米吉くんと梅枝くんの地声が意外と低くてびっくりしました。

金太郎くんと薫子ちゃん(知らぬ間に松田美瑠ちゃんになってた)もトークにご出演。
こういうときの金太郎くんはたいがいはにかんで何もしゃべらず終了、
のイメージがありましたが今回もでした。
おとうさんの子供のころはどうだったんでしょうかね…?
今のお姿からはとてもそんなようには見えませんが。

ひととおりトークが終了し、恒例の商品争奪じゃんけん大会になりました。
ここでまさかの写真撮影OKがでましたが、こういう時に限ってデジカメを持ってきてないという…。
仕方がないのでスマホで撮りましたが…嗚呼。
じゃんけんはもちろん早々に敗退しました。
私はここで運を使い果たすわけにいかないのでね、いいんだもん(←ちょっと負け惜しみ)。

三.煎じもの

会主お三方の舞踊。
意外にもお三方で踊りを、って初めてなのですね。
とってもたのしい踊りで、終始ニコニコしながら見ちゃいました。

四.紅葉狩

常磐津、長唄、竹本のかけあいでお囃子をカズくんがひとりで担当。
若手のみなさんはそれぞれ三味線や語りをやりながら侍女役でセリフも言っていました。
立三味線の染五郎さんは、ときどき ふぅー… という表情をなさっていました。
前のトークで さくらさくらも弾けないのに立三味線を… と言っていたし、
もしかしたら本当にいっぱいいっぱいなのかもしれないな、と思いつつ見ていました。
勘十郎さんの三味線と菊之丞さんの常磐津、
東蔵さんの竹本はいつもながら本当にすばらしいですね。

私はといえば、トークの時点で梅丸くんの美少年ぶりにすっかり心奪われており、
いつもの凝視するクセが出てしまい、梅丸くんばかり見ていました。
でも歌昇くんも種之助くんもいるし、菊之丞さんもいるし、
あちこち凝視ポイントがあって忙しかったです。。。

忙しいといえばお囃子をひとりでやっているカズくん。
最初のうちはまだゆったりしていたからよかったものの、
紅葉狩の大詰の盛り上がりポイントでは鼓たたいて木琴たたいて今度は太鼓…と、大忙し。
木琴のときは木琴のちょっととぼけた音で客席は笑っていましたが、舞台上でも数名笑ってましたね。
隼人くんと梅丸くんと種くんがニヤニヤしていてるのが目に入ってきて、私もニヤニヤしてしまいました。
興奮状態の中初日は終了。あと2日で終わってしまうと思うと…。
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八月納涼歌舞伎 第三部 雑感 [歌舞伎]

一.勢獅子

めずらしく友人と一緒だったので、少々奮発して初めて3階A席で見ました。
最前列だったのでかなり見やすかったですが、普段は6000円だと思うとちょっとなぁ…。

なによりこれは元気そうな三津五郎さんのお姿が見られて一安心。
国生くんや虎之介くんなど、若いみなさんもがんばってましたが
やっぱりああやって続けてみると、素人でもお兄さん方の踊りって格段に違うのがわかりますね。
ひとまず三津五郎さんがお元気そうでよかった。

二.怪談乳房榎

「十八世中村勘三郎より習い覚えし」というサブタイトル?を見るたびにジーンときてしまいます。

今回はニューヨーク公演の凱旋ということで、前にみたときと違い、
場面転換のところで普段は幕が閉まっているだけのところでも次の場面を説明したり、
場をつなぐ役割の方が出てきました。
何人かそういう方が出てくることがありましたが、その数名のうちの一人は英語でしゃべっていたり、
最後の本水の立ち回りの前には水よけビニールの使い方を英語で説明したり。
圓朝さんが出てきたときの、圓朝さんの後ろのパネル?は星条旗とNYの街並みの絵が描かれていたり。
ああいう姿の方たちが流暢に英語のせりふを言うのってなんだか不思議な気分です。
勘九郎さんもちょっとだけ、浪江と兄弟の契りを交わす場面で英語でせりふ言ってましたね。

松井三郎という、亀蔵さんがしていた人物は私は初めて見ましたが、
この人が冒頭のお茶屋さんの場面でお関に浪江の悪事を話すことで
あとの展開がわかりやすくなったような。

冒頭のお茶屋さんの場面といえば小山三さん!!!
相変わらずお元気そう。
出てきただけで客席も大盛り上がりでした。

勘九郎さんが勘三郎さんにそっくりで。。。
早替わりや本水の立ち回りは相変わらず迫力満点でした。
かなりばしゃばしゃやっていたので前列の方々は相当水が飛んできていた模様。

重信先生様の百か日法要のあとで真与太郎を里子に出す云々の話のときに
浪江が正助に金包みを渡し、正助が返そうとして、それをまた浪江が…というやりとりのとき
正助が放った金包みが勢いがつきすぎてお関の前まで到達。
焦って金包みを回収する浪江の様子がおもしろかったですね。
獅童浪江、やっぱりかっこいいですわ。

終わるのが遅いのはちょっと…でしたが
芝居終わりに友だちとおいしいごはんを食べ、楽しいおしゃべり。
たまにはお友達と一緒の観劇もよいですな。
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あっっっつい。 [歌舞伎]

私は甲府をナメていた…。
暑すぎです。


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明治座の宙乗り [歌舞伎]

先日明治座に行ってきました。
楽しみにしていたわりにチケットの発売日をすっかり忘れており、
気づいたときには希望日のお手頃座席は売り切れていました。
仕方がないのでちょっとお手頃の席を確保。

昼は歌昇くんの忠信に熱くなり、舞踊はちょっと眠たくなってしまいましたが、
最後の「邯鄲枕物語」は非常に面白く、このためだけにもう一回行ってもいいくらいでした。
大金を使いきれずに四苦八苦する染五郎さんがとてもかわいらしくて。

で、夜の部です。
チケットを取るときも特に何も考えず、自動選択で出てきた席を確保。
宙乗りがあることすら行った日に気づく始末です。
でも鳥屋はないし、どうやってやるのか不思議でしたが
こんぴらのときに猿之助さんが宙乗りをしたときは花道に降りて行ったので
今回もそれなんだと思っていました。

夜の部開始直前、明治座の係の方が、
上から装置が降りてくるので頭上に注意してください、と言うのです。
そして宙乗り前、ごーと音がして私のちょっと頭上にその装置が!!
これがそうだったのか!!と思った時には仁木弾正が花道に。
吊りあげられた染五郎さんはそのまままっすぐこちらに向かって飛んできました。
最後はもうもうと煙が出てきてよく見えませんでしたが、
何も考えずに取った席がこんな特等席だったなんて…。
いやはや、久々に大興奮いたしました。

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新春浅草歌舞伎 第二部 雑感 [歌舞伎]

お年玉ご挨拶→愛之助さん

毎年恒例、最初だけ真面目であとは舞台からひらりと降りてきて何か質問はありますか?

質問①→昼の部(の仏倒れとか)でケガなどしないのか
答え→あちこち痛いけれど、幸いケガはしていません

質問②→今年で浅草歌舞伎は卒業とのこと、いちばん印象に残っていることは?
答え→この「お年玉ご挨拶」です。好きなことをしゃべっていい時間で、
普段素で舞台に出てくることがないのですごく恥ずかしい。

愛之助さんも、自分と猿之助さんは今年で卒業とおっしゃってました。
これは本当に卒業かもな…

一.博奕十王
男女蔵さんの網模様のストッキングが強烈すぎてもう…
私も大笑いしてましたが、後ろのご婦人が強力に大爆笑で、
なんかそっちのほうが気になってしまいました。。。

二.新口村
封印切は何度も見たことがあるけど、新口村は初めて見ました。
かわさん&忠兵衛は安定のカズくん&愛之助さん。
やっぱりこの二人はこちらが見慣れているのもあるのかもですが、本当にお似合い。
孫右衛門の話をじっと聞いているときのカズくんは本当に儚げできれいでした。
二人が逃れていき、舞台上に一人残って二人の身を案じている孫右衛門の姿にも泣けました。

三.上 屋敷娘
米吉くん、梅丸くん、そしてカズくんの舞踊。
最後に三人で並んでいるのを見ると、やっぱりカズくんはおにいさんなんだな、と。
二人よりも場数を踏んでいるのもあるだろうし、私がカズくんの舞台を何度も見ているからかもですが
すごく落ち着いていてどっしり構えている感じがしました。
米吉くんと梅丸くんは初々しくてとってもかわいいですね。

下 石橋
三人全員本当に力が入っていて、見ているほうも力が入りました。
あの、おなかのそこからうぉおおおおおお!という、何かこみあげてくる感じ、久しぶりでした。
毛振りはけっこう長い時間やっていて、時間が長くなるにつれて客席のテンションもあがります!
去年夏の巡業で又五郎さんと歌昇くんの獅子を見たときも手が痛くなるくらい拍手したっけな。


幕が降り、客席はずっと拍手をし続けていましたが、幕は閉まったままでした。
楽日だし、猿之助さんと愛之助さんは卒業だというし、何かしら挨拶とかあるのかしら、と思ったけど。
でもそれでよかったのかもしれないですね。
最後の屋敷娘と石橋に出ていた若手たちの熱演で
卒業していくお兄さんたちの気持ちは立派に引き継がれたな、という感じもしたのでね。

来年からきっと歌昇くんやカズくんが浅草をひっぱっていくことになるんでしょう。
実に楽しみですね!
そして卒業していくお兄さんたちにも感謝です。
私が歌舞伎を見始まったのは2008年の浅草。
あのときが本当に楽しかったからどっぷり歌舞伎にはまってしまったわけで…。
いやはや、年の初めからたっぷり楽しませていただきました!


そして帰りに浅草寺でおみくじを引き、凶を出す本厄の私…。
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新春浅草歌舞伎 千穐楽 雑感① [歌舞伎]

第一部

お年玉ご挨拶→猿之助さん

2年ぶりに猿之助として戻ってまいりました。
愛之助さんと私は卒業するすると言ってずっと出ているが、今度こそ卒業。
今回若手と一緒に舞台に立って、彼らが本当に勉強熱心だと感じた。
ひとつ注意。
携帯電話の電源はマナーモードではなく必ず電源を切ってください。
もし上演中に鳴るとその日のご挨拶担当者が罰金を払わないといけない。
特にらくらくホンらしき着信音が多い気がするので、
らくらくホンをお持ちの方はもう一度確認してください、電源の切り方がわからなければ係の方へ。

「義賢最期」

あの伝説の演舞場以来の「義賢」ですが、今回の座組もよかったですね。
小万がカズくんでちょっと若いかな、と思いましたが、全員安定感抜群。
亀鶴さんの折平はきりっとかっこよく、どっしりした落ち着きも感じられました。
梅丸くんの待宵姫もとてもかわいくてよかったですね。

前回と比べると感動が薄い気がして、やっぱり愛之助愛が薄れつつある今と
ガッチガチにはまっていたあのころとでは違うんだなぁ…
と思っていたのは前半だけで、葵御前との別れの場面あたりからかなりジーンときていました。
愛之助さんの義賢はやはり素晴らしく、声、雰囲気もぴったり。ステキでした。

懸命の立ち回り、仏倒れときて幕が閉まったところで聞こえてくる小万の泣き叫ぶ声。
これ、この小万の泣く声がダメ押しなのですよ。
小万の声でダメを押された私は幕間もしばらく涙が止まらず、手ぬぐいはぐずぐずになりました。


「上州土産百両首」

いい話だったけど、どうにも納得がいかないなぁ…
せっかくスリから更正して人生をやり直そうとしている正太郎なのになぜ三次は邪魔するんだーー!!
と終始三次に対してイライラしていました。
いつまでたっても更正できない自分と、良い友達に恵まれ、
自分の料理の腕で決意も新たに人生をやり直そうとする正太郎を比べて
ふがいない自分に腹が立って(?)、正太郎の邪魔をしているんだろうな、
というのはわからないでもないのですが…でもやっぱりなぁ。。。
またその三次を演じる亀鶴さんがうまくて、本当にイヤな奴だから
余計に正太郎に感情移入してしまうのです。
結局三次は殺されるわけですが、それによって正太郎の未来もつぶされてしまう…
あぁ、やっぱりいやだなぁ。

男女蔵さん演じる二人の兄貴分・与一は三次と違っていい人でしたね。
立ち直ろうとする弟分を応援して、後年、再会しても他人のふり。
いや~、かっこいい!男らしいなぁ。
…とはいえ与一もスリなんだけれども。

巳之助くんの牙次郎はぽかんと口を開けてドジっ子感たっぷりでしたが
言っていることはずっとまともなことなんですよね。
ちょっと(かなり?)のんびり屋さんなだけで。
自分を捕手に売ったのでは…と疑う正太郎への必死の訴えは本当に泣けました。
周りのみなさんもかなり泣いていらっしゃいましたね。
最後、牙次郎に付き添われて自訴する正太郎ですが、悲しいなぁ。
なんだか誰も得しない感じにいっそう切なくなってしまうのでした。

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第十三回 伝統歌舞伎保存会研修発表会 雑感 [歌舞伎]

※記事のタイトル入れ忘れちゃいました…

先月に続いての研修発表会。
今月は菊五郎さん監修による 一.廓三番叟 二.弁天娘女男白浪 三.お楽しみ大喜利 
特に私は「弁天娘」の咲十郎南郷をことのほか楽しみにしており、
気合いを入れて会場時間(17時30分)の約4時間前から並びました。
非常識な人のあまりにも非常識な振舞いのため、開演前は怒りと悔しさで半泣き&発狂寸前でしたが…。

「廓三番叟」は松男さんが本当にかわいらしくてうっとりしながら見ていました。
竹蝶さんのしっとりした落ち着き、松男さんのかわいらしさに見とれながらも
松悟・やゑ亮両名の緊張は近くで見ていると伝わりすぎるくらい伝わって
見ているこちらまでド緊張してしまいました。。。

「弁天娘」は想像以上の咲十郎南郷のステキぶりに大感激!
最初、花道から出てきただけでジーンときてしまい、思わず涙が…。
音一朗弁天との息もぴったりだったし。
またその音一朗弁天も菊之助さんの弁天のようですごくよかったですね。
音之助さんの番頭さんは橘太郎さんの番頭さんをしっかり受け継いでいるような、
おもしろおかしい、楽しい番頭さんでしたね。
これの番頭さんといえば橘太郎さん!と思っていたけれど、音之助番頭もなかなかですよ!

今回は咲十郎南郷をいい位置で見る、が目的だったので、どこで見るか非常に悩みました。
浜松屋と稲瀬川だと微妙に位置違いますし。
せっかく近くで見るチャンスのある自由席です。
直前まで「弁天娘」の動画を見てどの席を取るか作戦を練りました。
前述の非常識な方の出現でエラい目に遭いましたが
結果的に稲瀬川の場で咲十郎南郷をかなり間近で見ることができ、
完全に骨抜きの状態で「弁天娘」の上演は終わりました。

稲瀬川の場ではもちろん忠信利平、赤星も出てきましたが
五人とも私の思う五人男のイメージにぴたりとはまっていて、最高の稲瀬川だったなと。


「お楽しみ大喜利」は本当にお楽しみで、
豪華俳優陣のサイン寄せ書き色紙をかけた難問揃い(!?)のクイズ大会・じゃんけん大会が。
その前の自己紹介からもうおもしろくて、息があってるんだかあってないんだか、
でも雰囲気がいいのははっきり伝わってくる菊五郎劇団のみなさんの
多少グダついた自己紹介で場内は最初から爆笑でした。
松也くんが話し始めると菊五郎さんがボソッと「AKB」とか言っちゃってるし(笑)

おひとり一問ずつ難問(??)クイズを出題し、正解者が色紙をもらえます。
私はというと…
まぁ、4時間おとなしく待ってただけのことはあったな、という感じでした。
全員がクイズを出しおわり、まだ7~8枚色紙が残っているので
菊五郎さんとじゃんけんして勝った方に色紙を、ということになりました。
このときにはすでに落ち着きを取り戻し、じゃんけんで盛り上がる会場を見ていました。

色紙争奪戦も終了し、手ぬぐいがまかれ、最後は三本締めでお開きとなりました。
あー、楽しかった。
次の研修発表会、いつあるのかわからないけど楽しみですなぁ。



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